タイトル通り、不定期更新のブログです。 気が向いたとき、更新すると思います。 内容としては、オンラインゲーム「トリックスター」「ラテール」などを中心とさせて頂いております。(時々日常のことなども書くかもです)

れあちーのきまぐれにっき

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06 月夜の宴

  1. 2008/07/17(木) 01:49:55|
  2. 冒険者で20のお題
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  4. | コメント:0
ふふふ、書かないとか言って、しっかり書いてしまったれあちーですよ(ぁ




だって、自重出来なかった(ノд`@)アイター





今回は一人称が入れ替わりますよー。



青文字表記がラフィ視点、ピンク文字表記がシー視点です。




無駄に長い話になりますた。




そして、登場人数も無駄に多い……ガ━━(´・д・`|||●)━━ン




表現しきれず、若干不完全燃焼気味ですが、



それでも良い方は、続きをどぞー(`・ω・´)ノ


















「うわぁぁぁぁぁぁぁぁん、やだやだやだやだやだやだやだーーーーーーーーーーー」
甲高い声が、部屋の中に響き渡る。目の前で号泣する存在を見つめ、俺は呆れたように眉間にしわを作る事となった。
「討伐依頼ばっかで、もうやだーーーーーーーーーーーーー!!!」
うわーーんっと、手足をばたつかせ、だだをこねるシーの姿に、俺は溜息をつくしかなかった。
ここ数日の間、討伐系の依頼しかやらせなかったのが、仇になったか……
……なんだよ、ちょっとここ一週間で討伐依頼を20個こなさせただけなのに、そんなにだだをこねなくても……
それとも、スパルタ過ぎたのか……?
……だって、俺の時は一週間で50個の依頼を受けさせられたから、これくらいなら行けると思ったんだもん……
俺は目の前でひたすら号泣するシーの姿に溜息をつきながら、ポケットから携帯電話を取り出し、目的の人物と連絡を取ろうと発信ボタンを押したのだった。








06 月夜の宴









AM 9:00



「じゃあ、槙宮。シーの事、よろしくな」
「はいはい。今日はいっぱい遊ぼうね、シー」
「うん、海で泳ぐの久し振りなのだー」
楽しみだなーっと、シーはにこにこと鞄に水着を詰めて遊びに行く準備をしている。
はぁ、朝の騒動が何とか収まって良かったよ。
さんさんと太陽が輝く海沿いの宿屋で繰り広げられるそんな会話。
俺は目の前の槙宮に苦笑を浮かべながら、肩をすくめて見せた。
ここはブルーミングコーラ。島を訪れる者は誰もが一度は必ず訪れる場所だ。
この港だけが、島と大陸を繋ぐ船を出せる唯一の港口となっているのだ。他の海域では渦潮があったり、魔物がいたりと、何かと問題があるらしい。
アステカとブルーミングコーラなら、街と街を一瞬で行き来が出来るテレポート施設がある。このカバリア島の街という街は、それぞれ料金に差はあるが、一瞬で行き来が出来るよう、テレポート施設が必ず一つは作られている。
まぁ、料金は高いから、使わなくて良い時は極力使わないがな。
……そんな場所に、何で俺達が来たかというと……朝の騒動があったので、本日は休暇にしようと言う事になったのだ。
シーを遊ばせるとなると、槙宮辺りに面倒を見てもらった方がいいと、連絡を取ってみた所、槙宮とミュウラーは今ブルーミングコーラにいるというので、ついでという事でシーの遊び相手になって貰う事となったのだ。
二人とも、今は特に立て込んだ依頼も受けていないらしく、快く引き受けてくれた。
……二人にはいつも迷惑かけっぱなしで、情けない限りだ。
「……ラフィにーちゃも一緒に行けたらいいのになー……」
浮き輪を膨らませながら、少しだけ寂しそうな顔でシーが俺を見上げてくる。それに俺は苦笑を浮かべるしかなかった。
俺の肌は太陽の日差しに弱いから、少し焼けただけで火傷のようになってしまう。元々色素がないから、紫外線に対する防衛力が低いのだ。
だから生まれてから俺は海に入った事がない。
いつも遠くから見るだけしかできないが、それも仕方がない事だと諦めている。
無理に入ったって、周りに迷惑をかけるだけだし、入りたいとは思わない。
ただ、一つ気がかりなのが……姉が俺を気遣って海に入ろうとしない事かな。
入りたいなら、入っていいと何度も言っているのだが、それでも頑固な所がある姉は頑なに海に入ろうとしないのだ。それだけは、いつも罪悪感に近い思いを抱いている。
姉の気持ちは嬉しいのだけど。
「こーら。ラフィを困らせるような事言わないの。ラフィの代わりに私たちがめいっぱい遊んであげるから」
槙宮は俺を気遣ってか、シーの頭を軽く小突きながらそう言った。
俺は心の中で槙宮に感謝しながら、苦笑を浮かべたのだった。
「じゃあ、準備が出来たなら行くわよ、シー。ミュウラーやルビーちゃんも待ってる事だし」
「はいなのだー」
浮き輪を膨らませ終わったのを見た槙宮は、シーに出発を促す。それにシーは鞄を背負い、浮き輪を片手にベッドから降りて、立ち上がった。
「では、行ってきますのだー」
びしっとまるで挙手するように片手を上げて、シーは俺にそう言った。それに俺は笑みを浮かべ、
「ああ、行ってらっしゃい。めいっぱい遊んで来いよ」
と、二人を送り出した。
きゃいきゃいと、楽しげに歩いていく後ろ姿を見送りながら、俺も出かける準備をしないとと、部屋の中へと戻った。
今日は人と会う約束をしているのだ。……というか、俺が無理矢理、呼びつけたんだがな。
贔屓にしている情報屋とコーラの喫茶店で待ち合わせなのだ。
ここ最近の不穏な動きをしている連中の情報が少しでも手に入らないかと思って、連絡を取ったのだ。
相手が襲撃してくるのを、ひたすら待つなんて馬鹿な真似はするつもりはない。
もし、相手の情報がわかれば、こちらから打って出る事も出来る。
その為には、情報屋に会う必要があるのだ。……出来れば、こんな海辺じゃない方がいいけれど、シーがここにいる以上、動けないからな。
俺は日焼け止めを入念に肌に塗り込みながら、窓の外で輝く太陽を少し忌々しく思った。
ふと鏡が目に入り、俺は僅かに顔をしかめた。鏡に映った獅子族特有の少し丸まった耳。真っ白な髪の間から生えるその耳を見つめ、顔をしかめる自分に自嘲した。
いつもはカチューシャになっている兎のつけ耳で誤魔化しているけれど、今日は帽子をかぶるのでそれを置いていくつもりなのだ。
……女々しいよな。そんなもので自分を誤魔化さなきゃならないなんて。
俺は自嘲しながら、鞄の中から帽子を取り出してすっぽりと耳を隠すように帽子をかぶった。
自分の外見にはコンプレックスが多い。
アルビノである事も、獅子族である事も、何も変える事ができない事なのに、それをいまだに受け入れられないなんて、弱すぎるにも程がある。
もっと、強くならなきゃならないな、と……自分を叱咤しながら、俺は宿屋の部屋をあとにした。








AM 10:00



ばしゃーーんと、水音をはねさせて海に飛び込むと、冷たい水がシーを受け止めた。
はぁ、気持ちいいのだー。
浮き輪でぷかぷか浮きながら、空を見上げると、真っ青な空が何処までも続いていた。
太陽もさんさんと輝いて、眩しいのだー。
ここはいつでも南国の気候をしているから、いつだって海に入れるから良いよねぇ。
ラフィにーちゃと一緒に入れないのは残念だけど、仕方のない事なのだ……
「えーーいっ」
「!?」
ぷかぷかと、浮いてたシーの隙をついて、ルビーさんが背後から水鉄砲で狙い打ちしてきた。冷たい水がかけられて、すごくびっくりしたのだ。
後ろを振り返ると、してやったりとにんまり顔で、水鉄砲を持つルビーさんがいて。
むむむ、不意をつくとは卑怯なのだ。
「もー、よくもやったなーー」
シーは水を両手で掻き、ルビーさんに報復する為にばしゃばしゃと水を跳ね上げた。
それにルビーさんは笑いながら、浅い方へと逃げ出したので、それを追いかけながら、更に水を跳ね上げた。
そんなシー達の様子を、パラソルの下で座っているママとミュウラーさんが微笑ましげに見ている。
……しかし、ママとルビーさんの体型を比べると……なんというか……ママ、胸ぺったんこだな……
……と、いうか、ルビーさんが結構あるのか?
いいなぁ。シーも早くないすばでーになりたいなぁ。
そうすれば、少しはラフィにーちゃも、シーを女として見てくれるのかなぁ。
まだまだ子供扱いだからなぁ。
自分の寸胴な身体を見下ろすと、少し情けなくなるのだ。
で、でも、まだまだ成長途中なんだからな。ないすばでーになって、いつかラフィにーちゃを見返してやるのだ!!
「……あれ?あの人は……」
きゃーきゃーと逃げ回っていたルビーさんが、浜辺に見知った人物を見つけたのか、視線をそちらに向けて、立ち止まった。
それにシーもきょとんとして、そちらを見ると、なんか見覚えのある人がいる事に気がついた。
紫のショートヘアーを海風になびかせ、半透明な精霊を連れた兎族のその人は、紛れもなくラフィにーちゃのおねーさんだった。
遠くを見つめるように、海を眺めているその姿に、何をしているのだろうと、シーは首をかしげた。
「レアねーーーちゃーーーー!!」
シーが声を張り上げて声をかけると、一瞬の間があってからレアねーちゃはこっちに気がついたみたい。
辺りをきょろきょろと見回し、シー達の姿に気がついたレアねーちゃは、こっちを見てひらひらと手を振ってきた。
それに、シーもぶんぶんと手を振って応えた。
「あれ、みんな。こんな所でどうしたのー?」
ゆったりと間延びした口調で、レアねーちゃがほよほよと笑いながらママ達のパラソルに近づいてくる。
シーとルビーさんも、一度岸に上がって、レアねーちゃを迎えた。
「レアねーちゃ、久し振りなのだー」
「うん、シーちゃん、お久し振りー」
にぱっと笑いかけると、レアねーちゃもにぱっと笑い返してくれる。同じ兎族という事もあって、レアねーちゃはシーの尊敬の対象なのだ。いつかシーも、レアねーちゃみたいに強く格好良くなりたいのだー。
「どうしたんだ?レアティ。珍しいな、こんな所にいるなんて」
ミュウラーさんがレアねーちゃに問いかけると、レアねーちゃはにへらっと気の抜けた笑顔を浮かべた。
「…………お仕事、すっぽかされた……のよね」
笑顔で誤魔化すレアねーちゃに代わり、傍らに浮いていた半透明の精霊が口を開いた。
長い黒髪を無造作に垂らし、真っ白な着物を着た女の子……確か、名前は冥鈴とか言ったかな?
いいなぁ。精霊持ってるんだぁ。
詳しい事はよくわからないけど、精霊と契約する事で力を借りる事が出来るんだって。
一人一匹までしか契約が出来ない決まりになっているらしいけど、精霊の力は強大で、一匹いてくれれば、なんでも出来るから、一匹で十分だと思うけどね。
そう言えば、ラフィにーちゃにも精霊がいたっけな。最近は見ないけど、どうしたんだろ?
冥鈴の一言に、レアねーちゃがぐすりと涙ぐみ、両手で顔を押さえた。へにゃりと耳が垂れ下がり、ホントに気落ちしているみたいなのだ。
あちゃー、踏んじゃいけない地雷踏んだみたいなのだー。
それにママが慌てて、レアねーちゃを宥めた。
「……自分から呼び出したくせに、仕事の打ち合わせキャンセルされちゃって、やる事なくって海見てたの……」
両手から顔を上げたレアねーちゃは苦笑を浮かべながら、そう言った。
ありゃりゃ、それは大変なのだ。こういう時は、ぱーっと遊んで気分解消するのだ。
「なら、一緒に遊ぼうよ、レアねーちゃ」
シーはレアねーちゃを見上げ、提案する。海は見るものじゃなくて、入るものなのだ。
「あそこの海の家で水着も貸し出ししてたよ。一緒に泳ごうよー」
と、誘ってみたのだけど、レアねーちゃは若干複雑な顔をしてしまった。どうしたんだろ?
「……うーん、ごめんね。海には入れないんだ。でも、浜辺で遊ぶなら……」
そう言って、レアねーちゃは苦笑を浮かべた。そっか、海には入れないのかー。
何でだろと思ったけど、レアねーちゃはその事については何も言わなかった。泳げないとかかな?なら、浮き輪もあるのに。
「じゃあ、みんなで浜辺で遊ぶか。……ほら」
パラソルの下に座っていたミュウラーさんがスイカ型のビーチボールを取り出し、立ち上がった。ビーチバレーをするみたいなのだ。
「じゃあ、私が審判してあげる」
それにママも立ち上がり、にっこりと笑った。
おお、ママ達も参戦するのか。って、言っても、ママは動く気がないみたいだけどね。
……流石だよ、ママ。ちゃっかり動かなくていいポジションをゲットするなんて。
「じゃあ、四人だから、二人ずつで分かれるか」
「はーい」
ミュウラーさんの一言でビーチバレーのチーム分けが始められた。
へへ、みんなで遊べるのは楽しいなぁ。
でも、ラフィにーちゃがいない事が残念で溜まらないけど。
今頃、何してるんだろうと、今ここにいないラフィにーちゃの事を想った。








同時刻 AM 10:00



待ち合わせの時間になったけれど、相手が現れない。あの野郎、何やってやがる……
喫茶店の中で待っていたのだが、一向に現れない相手に苛立ちを覚え、俺は一度外に出て携帯電話の発信を押した。
だが、呼び出し音が続くばかりで、結局連絡が付かず……
あの野郎。また厄介なものにでも出くわしやがったか?
俺とそいつが初めて出会った時も、妙なちんぴらに追いかけられてる時だった。
命知らずな情報屋だから、いらない所にまで探りを入れて、いらないトラブルを巻き起こすような、そんな奴なのだ。
まぁ、その分、情報は確かなものだから能力はあると思うんだが。
もう少しスマートにやる技量がつけば、問題ないんだけどな。
僅かに苛々しながら、携帯のメールを確認していると、喫茶店を利用しようというのだろうか、二人の少女が俺の前を通り過ぎた。
猫族と羊族の少女のようだ。何やら、俺の方を見て、ぎょっとしたような顔を向けられた。
「げぇ、何あいつ、こんな暑いのに長袖なんか着てるしぃ。あったまおかしいんじゃないの?」
「……やめなって、聞こえるよ?」
「聞こえるように言ってんの」
めっちゃめちゃ聞こえてますよ、お二人さん。
俺だって、出来る事なら長袖なんか着てたくないよ。暑くて溜まらないけど、肌をさらせないんだから、仕方ないじゃないか。
まぁ、そんな言い訳を見ず知らずの人に言うつもりはないから、俺は聞こえなかったふりを決め込んだ。
俺が相手にしないものだから、二人の少女も俺にかまうのに飽きたのか、それ以上何も言わず、喫茶店の中へと入っていった。
それに安堵を覚え、俺は小さく溜息をついた。
と、その瞬間。
「……お前、こんな所で何やっているんだ?」
ぼすっと、頭の上に何かがのせられ、俺は驚いていきなり現れた存在を見上げた。
赤いローブの長身の女……ジャック・ローズが、俺を見下ろすように、立っていた。
頭にのせられたのはギンギンに冷やされた缶ジュース。顔を上げた事で落ちそうになったそれを俺は慌てて受け止め、いきなり現れたジャックに視線を戻した。
いつも唐突に現れる人だな、この人は。
「ちょっと人と待ち合わせ中でね。あんたこそなんでこんな所に?」
咄嗟に持ってしまった缶ジュースを返そうと、ジャックに差し出しながら逆に問いかけると、彼女は返さなくて良いと僅かに首を振った。
どうやら、俺にくれるみたいだ。
「私の相棒と仕事の打ち合わせをしようと思っていたのだが……だれた」
……そりゃ、また、何とも言えない理由だな。
その返答に僅かに苦笑を返すと、ジャックはふんっと鼻を鳴らした。
「こう暑くては、仕事する気になどならないからな」
日のあたらない屋根のある部分へと移動しながら、彼女は胸を張ってそう言った。
まぁ、確かに、暑いとだれるけどな。でもそんな理由で仕事サボるのもどうかと思うが。
俺は手の中のジュースを持てあまし、どうするかと思案したが、まぁ、貰ったものだし、飲むか。
ジャックに小さく礼を言いながら、プルタブを開けて、中身を口に含んだ。
冷たいものが、一気に体の中へと流れ込んでいく感覚を味わい、思いの外喉が渇いていた事に気がついた。
まぁ、このくそ暑いのに長袖を着ているんだから、当たり前といえば当たり前だが。
だから南国気候の所は苦手なんだよ。
そんな俺の様子を見ていたジャックだったが、ふと何かを思い出したのか、唐突に口を開いた。
「お前、レアティの弟なんだってな」
「―――っ!?」
突然に発せられたその言葉。あまりの予想外な発言のために、口の中に入れたジュースが一気に気管の中へと入り込み、無様に咳き込む事となった。
「っげほ、ごほ、げほ……」
「……たく、何をやっている」
そんな俺を見かねたのか、ジャックが背中をさすってくれる。いあ、原因お前だから。
僅かに涙ぐみながら、咳き込んでいたが、何とか落ち着いてきた。
俺は目尻に溜まった涙を拭いながら、ジャックを見上げた。
「なんで、あんたがねーちゃんの事知ってるんだよ」
「……やっぱり、お前か。レアティがいつも自慢している弟は」
「…………自慢してるって……」
ねーちゃん、こいつに何言ったんだよ……
それにしても、こいつとねーちゃんに接点があるとは思ってもみなかった。
一体どんな知り合いなのか、気になる所だ。
「レアティは私のビジネスパートナーだ。大きな獲物を狙う時などは一緒にやっている」
俺の疑問を察したのか、ねーちゃんとの関係を教えてくれるジャック。
……と、言う事は、さっき話に出てきた相棒というのはねーちゃんの事か。
「……まさか、あんたがねーちゃんと知り合いだったなんてな」
「それはこちらも同じだ。アステカで偶然会ったお前が、レアティのご自慢の弟だったなんてな」
俺の言葉にくすりと笑いながら、ジャックがそう言った。
「いつもいつも、弟の自慢話ばかりしているぞ、お前の姉は」
ホントに、何言ってんだよ、ねーちゃん。そんなに自慢出来るような事なんて、ないぞ?
しかし、ここで仕事の打ち合わせをするはずだったという事は、もしかして……
俺は僅かに期待した瞳をジャックに向けると、それを察したのか、ジャックは頷いて見せた。
「ここに来ているぞ、お前の姉」
はっきりと告げられるその言葉。それに僅かに嬉しさを覚えるが、ジャックの手前、あからさまに喜ぶ訳にはいかない。
随分前に別れてから、全然会ってないからな。まぁ、時々電話のやり取りとかはしていたけど。
素直に嬉しいと思うけど、なんか、俺、シスコンみたいだな……
リヒャルトの事、笑えないなと、心の中で苦笑しながら、そっかと小さく相づちを打った。
俺が必死に喜びを抑えている様子に気がついたのか、ジャックの瞳が僅かに細められたが、何も言ってはこなかった。彼女なりに気を遣ってくれたのだろう。
普段は相手の気持ちも何も考えずに、ずけずけと自分の言いたい事を主張するくせに、こういう時は気を遣ってくれるんだな。
ちょっと意外な一面を見て、ジャックをまじまじと見上げてしまった。
それにジャックは、一体なんだというような視線を返してきたが、何も言ってはこなかった。
それにしても、本当にこねーな、あの野郎……
ふと、待ち合わせしている事を思い出し、俺は再び携帯を開き、メールを確認してみたが、着信も何も来ていない。それに俺は小さく溜息をついた。
「なんだ、お前、待ちぼうけなのか」
そんな俺の様子を見て、ジャックがズバリと言い放つ。そうですよ、待ちぼうけですよ。
俺は苦笑を浮かべ、携帯を閉じた。
と、その瞬間、着信を知らせる音楽が流れ、俺は慌てて携帯を開いた。
この音楽はメールの方か。
慣れた手つきで受信したばかりのメールを確認する。
その内容をさっと目を通し、俺は溜息をついた。
「……悪いな、ジャック。これから面倒事が向こうからやってくるから、巻き込まれたくなかったら離れていた方がいい」
携帯を閉じながら、俺はジャックに言う。まったく、あいつはどうしてこうも、トラブルばっかり引き起こして俺の前に現れるんだ。
メールには、厄介な客を連れて行くから、迎撃頼むと書かれていた。あの野郎、情報料割り引かせてやるからな。
いつも両袖に隠している小型のデリンジャーを引き抜き、弾丸の残量を確認しながら、再び溜息をついた。
「こんな面白そうなものを、私が放っておくと思うか?」
「……まぁ、あんたがそれでいいって言うなら、いいけどさ。怪我しても知らないぜ?」
「かまわん。自己責任だ」
「そりゃ、どうも」
どうやら、ジャックも強制参加するようだ。彼女の実力は知っているから、問題はないと思うけどな。
相手がどれ程なのかわからないが、まぁ、大丈夫だろうと、両手にデリンジャーを持ったまま、奴が現れるのを待った。
そのまま、待つ事2、3分。予告通り、厄介なものを連れて、奴は現れた。
何かに追われ、走ってくる青い髪の狸族の男。俺の贔屓にしている情報屋、ナジ・ブールだ。そして、それを追いかけてくる、白い……波!?
ちょ、待て、あいつ、何に追われてやがるんだ!!
随分離れたここからでも、ぽよんぽよんという、何かがはねるような気の抜けた音が聞こえてくる。しかも、大量に。
あれはまさか……トロビーの群れ!?
それに気がついたジャックもまた、目元を押さえて溜息をついた。
つか、なんで街の中にまで入ってこられるんだ。普段は魔物除けの結界が張られているはずなのに。
そんな事を考えた俺だが、答えを導き出す時間は与えられてはいないようだ。
トロビーの群れはすぐ目の前に迫ってきていた。
異変に気がついた街の中が、騒がしくなる。通りすがりの冒険者や、一般の人々が口々に悲鳴を上げて逃げまどう。
ああ、何だって言うんだよ、この事態は。突拍子もなさすぎだろ。
「……悪い、私はパスだ」
「ちょ、待てっ!さっきと言ってる事違うだろっ!!」
いきなり戦線離脱を言い放つジャックを、手伝えよと無理矢理引き留める。あの数を、一人でどうにかするのは酷すぎる。それにジャックがしぶしぶと、顔をしかめながらだが、留まってくれた。
というか、あいつも逃げてないで、トロビー程度なら、少しは戦えよ。
ひゃあぁぁぁと、情けない悲鳴を上げて逃げてくるナジの姿に溜息をつきながら、俺はデリンジャーを構え、地面を蹴りつけた。
こんなんだったら、いつも愛用しているライフルを持ってくるんだった。
そんな事を今更後悔しながら、絶対、情報料割り引かせてやるからな、と決意を固めたのだった。









AM 11:00



ザシュッと音を立てて、スイカボールが砂浜を削り取った。
レアねーちゃが放った強力なアタックに、ミュウラーさんも反応したけど、あと一歩届かなかったのだ。ビーチバレーって意外に難しいのだー。
「はい、これでレアティ・ルビーチーム、24点ね」
がりがりと、砂浜に文字を書き込んでいくママ。むむむ、4セットやって、3セット向こうに取られているのだ。シー達が遊んでた浜辺の近くに、ビーチバレー専用のネットがあったから、それを借りて本格的な試合形式でやっているのだ。
だけど、レアねーちゃ達が強くて強くて。
「わーい、勝った勝ったー」
「やりましたねー。レアティさん」
勝利を喜んでレアねーちゃとルビーさんが手と手を取り合って、きゃいきゃいと飛び跳ねている。ううう、悔しいのだー。
こんな動きづらい砂の上で、思うように動けなくて、ジャンプしてもボールに届かないのだ。なのに、レアねーちゃはひょいひょいと、ジャンプしちゃうし。流石レアねーちゃなのだ。兎族は伊達じゃないね。身長も結構あるし、羨ましい限りなのだ。
「しかし、バレーうまいな、二人とも」
何かやってたのかと、コートに座ったままのミュウラーさんが二人に問うと、レアねーちゃ達はひらひらと手を振ってやっていないと返答した。
「まぁ、昔から、身体動かすのは好きだったから」
「私も、学生の頃ちょっとやった程度かなー」
でも、それにしては二人ともうまいのだー。チーム分け間違ったかもしれないとミュウラーさんが苦笑した。
「じゃあ、次はシーちゃん、私と組もうかー」
兎タッグだねーっと、レアねーちゃが穏やかな顔で笑う。それにシーも笑い返し、頷いた。と、言う事は次はミュウラーさんとルビーさんと戦う事になるのか。
ミュウラーさんのサーブ怖そうだなー。結構なスピードでボールが飛ぶからなぁ。
「はいはい。遊ぶのもいいけど、少しは休憩しましょうねー」
と、ママがいつの間にかスイカを持って立っていた。
既に切り分けられたそれを持ったまま、にっこりと微笑んでいる。
「さっき、海の家で売ってるのみつけて、冷やしておいて貰ったんだー」
みんなで食べよ、とスイカを差し出してくるママ。
その姿に、ミュウラーさんが何やらフルフルと震えている。ど、どうしたのだ?
「か、楓、大好きだーーーーー!!!」
ガシィッとママに抱きついて、そんな事を絶叫するミュウラーさん。い、一体、ホントにどうしたのだ?
ミュウラーさんが抱きついた事に反応して、ルビーさんが照れたようにキャーとか騒いでいる。周りの方が楽しそうだよね。
そう言えば、ママって、下の名前、楓って言うんだっけね。あまり呼ばれてる所を見ないからすっかり忘れていたのだ。
「はいはい、わかったから、暑いから離れてね」
抱きついてきたミュウラーさんを、ぐいっと無理矢理引きはがしながら、ママが苦笑する。まぁ、この暑い中じゃ、人肌は暑苦しいのだ。
それに少しだけ残念そうな顔をしたミュウラーさんだったけど、おとなしく離れた。
しかし、いきなり抱きついて、どうしたのかなぁ?
「まったく、スイカが大好きだからって、過剰反応しすぎよ」
くすくすと笑いながら、ミュウラーさんに一切れ手渡しながら、ママがそう言った。スイカを受け取ったミュウラーさんはホントに幸せそうに微笑んだ。
あ、なるほど。それで大好きだって言ったのか。
うわー、ミュウラーさんのあんな輝くような笑顔は珍しいのだー。ホントに大好きなんだね、スイカ。
「はい。シーには一番大きいのね」
「わーい、ありがと、ママ」
ママが一番大きなスイカをくれた。でも、いいのかな。ミュウラーさんの方が、喜びそうだけど。ま、幸せそうにスイカ食べてるし、いいのかな。
シーは遠慮なく受け取って、一口かじった。
甘くてみずみずしい果肉が口の中でさらさらと溶けていくのだ。
ギンギンに冷やしてあったのか、ホントに冷たくておいしいのだー。
浜辺に座って食べていると、レアねーちゃが隣に座った。
「おいしいね、スイカ」
「うん、おいしいのだー」
はぐはぐと食べているシーの姿を、微笑ましげに見つめ、レアねーちゃが笑った。
そのまま、食べていると、レアねーちゃは視線を海の方へと向け、また少しだけ寂しそうに遠くを見つめている。それに疑問が浮かび、シーはレアねーちゃを見た。
「……そう言えば、レアねーちゃ」
「ん?なぁに?」
「……どうして、海に入れないのだ?」
シーの言葉に、レアねーちゃが一瞬目を見開いた。き、聞いちゃいけない事だったかな?
固まったレアねーちゃの様子に、内心ひやひやしながら、返答を待っていると、やがて、レアねーちゃは苦笑するように微笑み、砂浜に視線を落とした。
「……ラフィオがね……海に入れないでしょ。だから、私も海に入らないの」
レアねーちゃが静かな声で、そう口にした。それにシーは驚いて、レアねーちゃを見た。
「ホントはね、ラフィオは入っていいって言ってくれてるの。だけど、何となく私一人だけじゃ、ずるい気がして。……ラフィも気にしてくれてるんだけど、どうしても、入りたくないんだ」
レアねーちゃはそう言って、苦笑する。という事は、もしかして、レアねーちゃも生まれてからずっと、海に入った事がないのかも。
レアねーちゃは、ホントにラフィにーちゃの事、大事に想っているんだなぁって、感じる。
ラフィにーちゃもレアねーちゃの前だと、すごく嬉しそうだし、姉弟の絆がそれだけ深いんだろうな。
……これは、シーが勝手に思ってるだけだけど、もしかしたら、二人は姉弟以上の想いを抱いているんじゃないのかなって、思う事がある。
時々、二人の視線から、それに似たものを感じる事があるけど、どうやら、それにはお互い気がつかないふりをしているみたいなのだ。
二人を見ていると、何となくそんな印象を受ける。
詳しい事は聞いてないけど、レアねーちゃとラフィにーちゃは、血が繋がっていないらしい。それと何か、関係があるのかもしれないけど。
少しだけ、そんな深い繋がりを持っているレアねーちゃ達を羨ましいと思う反面、嫉妬に似た気持ちを抱いてしまう事がある。二人とも大好きだから、嫌いにはなったり出来ないけど。
「……そういえば、ラフィにーちゃと言えばね、この間、変な事があったよ」
「変な事って?」
ふと、この間の事を思い出して、シーはレアねーちゃに教えようと、口を開いた。
ホントは、ラフィにーちゃはあんまりレアねーちゃ達に知られたくないのかもしれないけど、何かあってからでは遅いのだ。シーは決意を固め、レアねーちゃを見た。
「……アステカでね、にーちゃと久々に会った時なんだけど、ラフィにーちゃ、なんか知らない狐族の双子に襲われて、危ない所だったのだ。にーちゃがその二人を追い払ってくれたけど、もしにーちゃが助けに入らなかったら、どうなっていた事か……」
ラフィにーちゃが、シー達の前から急にいなくなるんじゃないかって、そんな恐怖を感じたあの出来事を思い出して、耳が垂れ下がる。
シーだけだったら、ラフィにーちゃを助けられなかった。シーはまだまだ弱いんだって、実感してしまう。それが悔しくて、悲しくて、だけど戦うたびにその思いが強くなって、今日はだだをこねてしまった。
ごめんね、ラフィにーちゃ。困らせたい訳じゃないのに、だけど、今日は戦いたくなかったんだ。
そんなシーを気遣ってか、レアねーちゃが優しい手つきでシーの頭を撫でてくれる。
「……あの子ったら、また厄介なものを抱えこんでるんだね。ありがとう、シーちゃん。教えてくれて。こっちでも、なんか調べてみるね」
「ううん。……でも、シーが言ったってラフィにーちゃには……」
「うん、大丈夫。絶対言わないから」
シーの言葉に、レアねーちゃはにっこり笑って、約束、というように小指を差し出してきた。それにシーも小指を絡め、指切りをした。
それに安堵を覚え、シーは苦笑した。
やがて、どちらともなく会話が途切れ、ざざん、ざざんと、波音だけが静かに木霊する。
暑い日差しがさんさんと浜辺に照りつけて、少し遠くにある海の家から、風鈴の音が風に乗って響いている。
本当に、穏やかな日なのだ。おかげで、少し元気になれたのだ。
お休みをくれたラフィにーちゃと、遊んでくれたみんなに感謝なのだ。
様子を伺うように、ちらりとレアねーちゃを見ると、レアねーちゃは少し寂しそうな顔で、また海を見つめている。
うーん、入りたくないって言ってるけど、ホントは入りたいんだろうな。
だけど、ラフィにーちゃが入れないのに、入る訳にはいかない、と。
空の真ん中で輝いている太陽を見つめ、シーは顔をしかめた。
あの太陽さえなければ、ラフィにーちゃは外を歩けるんだよね。
……ん?あの太陽さえなければ……?
「あ、良い事思いついたのだ」
ぴんっと、良いアイデアが浮かび、シーの耳が元気よく立ち上がった。シーがいきなりそんな事を言い出すものだから、レアねーちゃが少し驚いた顔でこっちを見た。
「あのね……」
こしょこしょこしょっと、レアねーちゃの耳元で、今思いついた事を話すと、レアねーちゃはくすくすと笑った。
「そんな事したらラフィ、怒るかもよ」
「でも、名案なのだー」
「うん、面白そうだよね、やってみようかー」
レアねーちゃの了承が取れて、シーはにんまりと笑った。
「何が名案なんですかー?」
そんなシー達の様子に気がついたのか、ルビーさん達がシー達の側に寄ってくる。それにシーはさっき思いついた事をみんなに説明すると、みんなも手伝ってくれると笑ってくれた。
それに、シーは更ににんまりと笑い、何も知らないラフィにーちゃがどんな顔をするかと、イタズラする子供のような心境を味わった。
夜が楽しみなのだ。









同時刻 AM 11:00



「ゼーハーゼーハー……」
最後の一匹をむんずと掴み、無理矢理袋に詰め込んで、切れた息を整えるために肩で息をつく。まったく、何十匹いたんだよ、このトロビー共は。
途中から騒ぎを聞きつけてきたモンスターギルドの職員達が加勢してくれたおかげで、思ったよりも早く片が付いた。
トロビーが大量につまった大きな袋が5、6個、地面に転がってぼよぼよと動いている。
なんだってこんな大量のトロビーが街の中に入ってきたんだ。
騒ぎの原因となった奴を睨み付けると、そいつは、ハハハと乾いた笑いを浮かべている。
「協力感謝するよ。そこの冒険者諸君」
肩に二匹、ミクモンと呼ばれる白い魔物を乗せた優男がにこやかにそう言った。
通称、飼育員と呼ばれるモンスターギルドの幹部職員だ。本名は知らない。
いつも自信過剰で上からものを見ているこいつは、あんまり好きじゃない。確かに強いんだろうけど、態度が気に入らない。
「なんで街の中に魔物が入ってきたんだ?」
ジャックの指摘に、飼育員は僅かに顔をしかめ、苦笑してみせた。
「すまない。どうやら、誰かが結界の装置を壊したみたいで、今修復作業を行っている所だよ。君たちには悪い事をしたね」
謝罪を口にする飼育員。しかし、誰がそんなものを壊したんだ。
飼育員の言葉にナジは落ちてきた眼鏡を指で押し戻しながら、不平を口にした。
「まったくですよ。間違ってトロビーの群生地に入ってしまったから、街に逃げれば何とかなると思ったのに、そのままついて来るんですから」
「つか、群生地に入ったお前が悪いんだろ」
「それは申し訳ないと思いますが、普段、トロビーはそれ程凶悪じゃないはずですよ。それが何であんな……」
確かに、トロビーは普段、おとなしい部類に入る魔物のはずだ。それが何で、あんなに追いかけてきたんだろう。
その言葉にふむっと、飼育員が何やら考えこむように顎に手を当てた。
と、何かに気がついたジャックがナジの後ろに回り、彼の腰にぶら下がっていた小さな巾着を取った。
「……どうやら、原因はこれのようだな」
ジャックが手に取った巾着を俺達に見せるように持ち上げる。
なるほど、そう言う事か。
「……魔物寄せの匂い袋……だな。どうしたんだ?これ」
「え、これって、そうなんですか?……さっき、街の外でこれを売ってる行商人がいて、良い匂いだったからつい……」
……どうやら、この騒動の元凶はそいつみたいだな。まだ確証はないが、場合によってはそいつが街の結界を壊した奴かもしれないな。
飼育員もその結論に達したのか、近くにいたギルド員に指示を出してそいつを探させるようだ。
「……時々いるんだよね、そういう愉快犯。何も知らない冒険者を利用して妙な騒動を起こす奴が。……では、それは証拠物件としてこちらで預からせて頂こう。構わないよね?」
「も、もちろんです。こんな恐ろしい物、もうこりごりです」
ジャックから再び匂い袋を受け取ったナジは、慌ててそれを飼育員に手渡した。確かにこの辺だったから、まだおとなしいトロビーですんだけど、これがタバスコ火山周辺だったりしたら、もっと大惨事になっていた事だろう。
まったく何を考えて生きてる奴なんだろうな、こういう事する奴って。
「じゃ、あとで討伐料としてそれぞれに振り込んでおくからね。手が空いた時にでもモンスターギルドに顔を出してくれ」
匂い袋を受け取った飼育員はそう言って、踵を返して去っていった。
まったく、ひどい騒動だったよ。
周りのギルド員がトロビーの大量につまった袋を抱えて持っていく姿を眺めながら、俺は溜息をついた。
何だか、暑くって頭がぼーっとするな……
だらだらと汗が流れている事に今更気がついて、これはやばいなと思考能力が低下した頭で考えた。
このままじゃ脱水症状になるかもしれないと思ったけど、既に手遅れだったようだ。
ぐらりと視界が歪み、やばいと思う間もなく、倒れかかった。
「おい、大丈夫か」
そんな俺の腕を掴み、無理矢理引き上げるジャック。そのおかげで地面に倒れ込まずにすんだ。
だけど、帽子が頭からはずれて、ぱさりと音を立てて地面に落ちた。
あ、やばい、帽子が……
回らない頭で帽子かぶらなきゃと考えながら、だけど身体に力が入らず、ずるずると地面にへたり込む。
「脱水症状になりかけてますね。とりあえず、日陰に移動しましょう」
落ちた帽子を拾い上げて、俺の頭にかぶせながら、ナジが言った。
それを遠くに聞きながら、何とか立ち上がる。だから、南国気候の所は嫌なんだよ。
ジャックに支えられながら、喫茶店の屋根の下へ戻る。日がないだけで、随分楽になる。
壁にもたれかかり、ずるずると再び地面に座り込む。ダメだ、これ以上動けない。
ぐるぐる目が回る感覚に耐えながら、奥歯を噛みしめた。
ナジが店の中から現れ、水を持ってきてくれる。それに感謝しながら、水を呷った。
まったく、周りに迷惑かけっぱなしだな、俺。情けない限りだよ。
ジャックがどこからともなく団扇を取り出して、ぱたぱたと扇いでくれる。病人には優しいんだな。
少し、頭が冷えてきたみたいで、思考能力が何とか戻ってくる。
心配げに見下ろしてくる二人に感謝しながら、もたれていた壁から背を離した。
「……悪い、ありがとな…」
「気にしないで下さい。お互い様ですよ」
まだ扇ごうとしてくれるジャックを制止しながら、苦笑を浮かべる。それに二人は気にするなと、言ってくれる。ありがたい限りだ。
「……それで、仕事の話だけどな……お前に調べて欲しい事がある」
「なんでしょう?」
俺の言葉に情報屋の顔になったナジが即座に聞き返してくる。と、視線をジャックへと向け、少し困ったような瞳を俺に向ける。それに俺は首を振り、
「別に構わない。たいした事じゃないからな」
と、ジャックにその場にいてくれて構わないと伝えた。
「それで、調べて欲しいと言う事は?」
「……アステカ近郊で動いている冒険者で、顔に傷のある黒髪の狸族の男の事を調べて欲しい。俺に双子の暗殺者を差し向けてきた」
俺は先日見た光景を思い出しながら、ナジに伝える。それにナジはメモを取りながら、ふむと小さく呟いた。
「双子の暗殺者ですか?」
「……狐族の男女の双子だ。歳は11、2歳程だった。男の方が大きなかぎ爪で、女の方がナイフを使っていた。年は若いが、暗殺者としての能力は高いと思う」
精練されたあの動きは、暗殺者のそれだった。リヒャルトが途中で助けに入ってくれなかったら、今頃どうなっていた事か。
あの二人の事を思い出しながら、俺はナジに詳細を語った。
「……狐の双子……暗殺者……」
「ん?ジャック、どうしたんだ?」
俺の言った事を反芻するようにぼそりと呟くジャックの様子を怪訝に思い、彼女を見上げると、なんでもないと首を振った。
それに僅かに首をかしげたが、そのまま話を進めた。同じ狐族として何らか思う所でもあるのかもしれない。
「……しかし、貴方を狙ってきたという事は、もしかして、その外見絡みですかね」
「その可能性が高いと思う。少しでも情報がわかれば、こちらから攻める事も出来るからな。出来るだけ早く頼む」
「お得意様のピンチですからね。善処しますよ」
メモを取っていた手帳をぱたりと閉じて、ナジは立ち上がる。どうやら、もう行くようだ。
「では、何かわかったら、そちらの携帯に連絡を入れますよ。料金の話はまたその時にでも。……まぁ、これだけ迷惑かけましたからね、一回分くらいは割引してあげますよ」
「そりゃどうも」
「貴女も、情報がご入り用の時はどうぞよろしく。美しい女性の誘いとあればすぐ駆けつけますよ」
ちゃっかりジャックに名刺を差し出しながら、ナジはにっこりと微笑んだ。それにジャックはふっと笑いながら、
「まぁ、考えておく」
と、名刺を受け取ってポケットにしまった。まったく、しっかり営業しやがって。
「では、僕はこれで。ラフィオ君、お大事にね」
ぺこりと紳士を気取って一礼して、ナジは俺達の側から去っていった。
あいつと直接会う時はいつも何らかのトラブルに巻き込まれるな。
まぁ、能力は高いから信頼はしているんだけど。
日陰で休んだおかげで少し身体が楽になった。俺は立ち上がり、服に付いた砂を払った。
「ジャックも、ありがとな。結局色々迷惑かけた」
俺が立ち上がった事で、ジャックもまた立ち上がり、服に付いた砂を払っている。そんな彼女を見上げなから言うと、彼女は首を振り、
「アステカでの借りもあったからな。お互い様だ」
と、不敵に笑った。それに感謝しながら、苦笑を返した。
「……それに、私の方でも少し心当たりがあるんでな。こちらでも調べてみよう。……何かわかったら連絡する」
それだけ言うと、彼女はそれじゃ、とひらりと手を振って、踵を返して去っていった。
またしても、唐突に去っていく彼女を見送りながら、あの神出鬼没っぷりに苦笑した。
さて、あんまり外に出てるとまた脱水症状起こしそうだから、俺もさっさと宿屋に帰って休むか。
俺は帽子をかぶり直して、宿屋への帰路についた。
じりじりと照りつける太陽の日差しを僅かに睨み付けながら、貧弱なこの身体を呪った。
しかし、呪ったってこの体質が治る訳ではない。
俺は心の中で自嘲しながら、一路、宿屋を目指したのだった。










PM 20:00




「えへへ、ラフィにーちゃ。一緒に散歩に行かない?」
夕食を終え、宿屋に戻ってようやく落ち着いた頃、いきなりシーがそんな事を言い出した。
昼間、あれだけ世界を熱した太陽が沈んで、ようやく涼しくなってきたし、まぁ、いいかと、俺はシーと一緒に再び部屋をあとにした。
今日はやけに月が綺麗だ。真っ暗な空の中で一際まばゆく、まん丸の月が浮かんでいる姿に、夜は良いなと思った。
月明かりに照らされて、長い影が二つ、俺達の後をひょっこりひょっこりとついてくる。
たまには夜の散歩も良いかもしれないな。
シーは俺の手を引きながら、楽しげに前を歩いている。何がそんなに楽しいのか、時々にへらと、顔をゆるませて笑っている。それに苦笑を浮かべ、俺を何処に連れて行こうとしているのか、聞いてみた。
「なぁ、シー、何処に行くんだ?」
「えへへ、内緒だよー」
だけど返ってきた答えはそんなもので。
何か企んでるのか?
まぁ、シーの事だから、たいした悪巧みでもないだろうが。
おとなしく、シーに連れられてしばしの月夜の散歩を堪能した所で、どうやら目的地に着いたようだ。
「……ここは……」
昼間、シー達が遊んでいたであろうその浜辺。
そこに人だかりを見つけ、なるほど、そう言う事かと納得した。
「あ、ようやく来たか」
「遅いぞー」
俺達の姿に気づいたその人だかりは、俺達に手を振って笑いかけてきた。
ミュウラーや槙宮、ルビーさんと……そして、ねーちゃんと、なにやらジャックまでいるし。
みんなで集まって、なにしようと言うんだ?
俺は疑問に思いながら、みんなの側に歩み寄った。
「えへへ、ごめん、少し遅れちゃったー」
槙宮の側に駆け寄ったシーは頭を掻きながら、えへへと苦笑した。それに槙宮は手に持っていた棒状の何かをシーに手渡しながら、
「大丈夫よ。丁度暗くなってきた所だし、時間的にはこれくらいの方がいいわ」
と、フォローするように笑った。
近くに水の入ったバケツやライターやロウソクが置いてある事から、何をしようとしているのか察して、浜辺にはありがちな光景だなと思った。
みんなで花火なんて、何年ぶりだろうな。
ミュウラーがシーの持っている花火の先端にロウソクを近づける。ロウソクから花火の先端へと炎が燃え移り、ぱちぱちと色鮮やかな火柱が燃え上がった。
「うわー、きれーなのだー」
シーは手に持ったそれを、軽く振りながら闇を切り裂くように、光の弧を描いた。
それを合図に、それぞれ、花火に火を灯し始め、ささやかな花火大会が開催された。
それを眺めていると、いつの間にか俺の横へとやってきたねーちゃんが、俺に花火を手渡した。
「久し振り、ラフィ。元気にしてた?」
「……ねーちゃん」
にっこりと微笑んで、ねーちゃんがそんな事を聞いてくる。それに苦笑を浮かべ、
「ねーちゃんこそ、元気そうで何よりだよ」
と、そう言葉を返した。そんな俺達の側で、冥鈴がふわりと陰気な顔で割って入ってきた。
「……あら、お久し振り。まだ冒険者やってたのね……」
「お陰様で。冥鈴も、元気そうで何よりだよ」
俺がまだ駆け出しのひよっこだった時、ねーちゃんとこの冥鈴には色々助けられたものだ。
俺を育ててくれたと言っても過言じゃないからな。
本来、精霊は宿主の体内に宿っていて、必要な時にだけこちらの世界に具現化するというのが、一般的なのだが、この冥鈴は好奇心旺盛で、いつも外に出たがっているらしい。
だから、ねーちゃんはいつも、冥鈴を具現化させ続けているのだ。
「……あら?貴方の……小うるさい水星坊やはどうしたのかしら?」
きょろりと辺りを見回しながら、冥鈴が俺を見上げてくる。
こ、小うるさいって……今はいない俺の相棒を捜している冥鈴に、苦笑を浮かべた。
実は、俺にもいるのだ。戦友とも呼べる精霊が一匹。
だけど、あいつは今、水星の力が弱まったとかでここ二、三ヶ月程、休眠に入ってしまったのだ。そろそろいい加減起きてくれないと、不便で困るんだけどなぁ。
「悪いな、今、休眠しちゃってるんだ、メルの奴」
「あら、それは残念ね……」
苦笑を浮かべて言う俺に、全然残念そうじゃない様子で、冥鈴はそう言うと、ふいっと俺の側から離れていった。
しかし、ホント、そろそろ起きてくれないと、困るんだけどなぁ。
俺は身体に刻まれた契約印の場所を服の上から押さえてみたが、反応なしだ。
まったく、いつ起きるんだ、メルの奴は。
それに小さく溜息をついた瞬間に、どんっと、突然の衝撃が俺に襲い掛かってきた。
「――――っ!?」
え、ちょ、待て、これはまずいだろ。
そう思った時にはもう遅く、ざっぱーんと、水しぶきが激しく飛び散って、闇夜に消えた。
「……うぇ、しょっぱ………」
いきなり海に落とされた俺は、頭から塩水をかぶり、あまりのしょっぱさに顔をしかめた。
俺と一緒に海につっこんだシーもまた、頭から海水をかぶったらしく、ぶんぶんと頭を振っている。そう、俺を海に突き落とした犯人はこいつだ。
いきなり、俺の背後からタックルをかまし、海にダイブしたのだ。
シーを恨めしげにじろりと見ると、えへへーっと笑われた。
こいつ、事の重大さがわかってないな。それに俺は僅かに苛立ちを覚え、顔をしかめた。
俺達が海につっこんだ事で、ミュウラーやジャックが笑っている。槙宮とルビーは苦笑を浮かべてこちらを心配しているようだ。その様子に、みんな知っててやらせたな、と恨めしげな視線を投げかけてやった。
「あー、もう、いきなりなにするんだよ。……火薬とかしけって使えなくなるじゃないか」
くっそ、袖にしまってある銃も一旦ばらして乾かさないと使えないじゃないか。
腰のバッグを慌てて外しながら、俺が文句を言うと、シーが僅かにしゅんとしたように表情を曇らせた。
それに、言い過ぎたかと、少し罪悪感にかられたが、あんまり突拍子もない事をされるのは困るから、ここははっきりと言わなければ。
そう思ったのだが、次に発せられた言葉に、俺は前言撤回する羽目になった。
「……だって、ラフィにーちゃ、海入った事ないって言うから……夜なら、入ってくれるかと思って……」
「………………………」
その言葉に、俺は目の前のシーを見たまま、固まってしまった。
そう言えば、海、入るのは……初めてだったんだ……
ざざんと、波が打ち寄せてきて、俺達の間をすり抜けていく。
さらさらと砂が波に攫われて、流れて、溶けていく様を眺めながら、俺は溜息をついた。
……まったく、そう言う事なら、なんで素直に入ろうって誘わないんだ。……いや、誘われても、俺は断ったかもしれないけどさ。
そうすれば、こんな事にならなかったかもしれないのに。
俺はしゅんとしたままのシーをじろりと眺めたが、観念して服に手をかけた。
「え?ラフィにーちゃ?」
腰バッグと靴を浜辺に放り、濡れて張り付く上着を脱ぎ捨てた。自分を偽る為につけていた兎耳も、これ以上濡れると乾かすのが大変になるから、それも放り出す。まぁ、下はこれ以上脱ぐつもりはないけどな。
そんな俺の様子をぎょっとした様子で、シーが見ている。それに俺はシーへと視線を投げ、
「……泳ぐんだろ?」
と、ふんっと鼻で笑ってやる。そんな俺の姿を見つめ、シーが呆然としたように固まっている。なんだよ、自分から誘ったくせに。
呆然と俺を見つめているシーの様子に、ああ、そうかと納得した。
普段、肌なんか見せないもんな。一般的ではないこの白すぎる肌の色が珍しいのかと、納得して、僅かに顔をしかめた。
「……あんまり見るなよ」
別に恥ずかしい訳じゃないけど、あんまりジロジロ見られるのは気分良くないぞ。
ぼそりと、顔を背けながら言うと、何を思ったのか、シーはぼっと顔を赤くして、俯いた。
何故そこで、赤面するんだ。
内心でつっこみを入れながら、俺は再び海に入った。
その様子を眺めていた一同から、何やら安堵した様子が伝わってくる。
やっぱり、これは仕組まれてたのかと、再認識させられ、お前ら、あとで覚えてろよと恨みの籠もった思念を送ってやった。
「よーし、じゃあ、私も入ろっかな」
そんな俺達の様子を見守っていたねーちゃんが、急にそんな事を言い出す。それに俺はぎょっとしてねーちゃんを見ると、ねーちゃんはぽいぽいっとグローブと靴を脱いで、上着を浜辺に放ると、俺達の方に向かってダイブしてきた。
「うわっ!!」
ばっしゃーんと、本日二度目となる音を響かせて、俺は再び海につっこまされた。
それにねーちゃんはあははと声を上げて笑っている。
ねーちゃんの下敷きにされた俺は、ねーちゃんを押しのけて、なんとか身体を起きあがらせる。ねーちゃんもまた、頭から海水につかったのか、ぽたぽたと滴を垂らしながら、ぶんぶんと頭を振った。まったく、やる事はシーと同じかよ。
「……っ……ねーちゃんまで……」
「初めての海だねー、ラフィ」
無邪気に笑うねーちゃんの言葉に、俺は目を見開いた。それに俺は観念して苦笑を浮かべた。
そんな俺達の様子を眺めて、みんなが笑っている。
その様子を眺めながら、ああ、俺は独りなんかじゃないんだななんて、今更な事が頭を過ぎ去っていった。
アルビノという、世界にとって異質な存在だけど、こうして俺を受け入れてくれる人たちがこんなにいるんだ。その事を今更ながらに実感して、俺は幸せ者なのかもしれないと気がついた。
たまには、こんなどっきりもいいかとか、結局は許している自分に気づいて、苦笑が浮かんだ。
ばしゃりと仰向けに倒れ込むと、ざざん、ざざんと波が打ち付けてくる。
それを心地よいと感じながら、空を見上げると、ぽっかりと丸い月が俺達を見下ろしていた。
月明かりに照らされた海は、こんなにも優しいんだな……
俺にとって、海は遠い存在だった。
近くにあっても、決して入る事なんてかなわない。入ったとしても、俺の命を危険にさらすものだと認識していた。
けど、こんなに優しいものだったんだな。
指の間をすり抜けていく波を感じながら、俺は目を閉じた。
「えへへ、気持ちいいね、ラフィにーちゃ」
俺のすぐ側に、同じように寝ころんだシーがえへへーっと笑う。それに俺は苦笑を浮かべ、
「そうだな」
そう、素直に応えた。まぁ、誘い方は強引だったけど、シーに感謝だな。
おかげで、ずっと気がかりだったねーちゃんも、海に入る事が出来たんだし。
心の中だけで感謝の気持ちを伝えながら、空を眺めた。
「…………ん?」
と、急に鎖骨の辺りが熱くなり、俺は慌てて起きあがった。
なんだこれ、精霊の契約印が僅かに光っている。
俺は契約印の場所を押さえ、何事かと焦ったが、その光はすぐ収まった。代わりにぽんっと軽快な音を立てて、何かが出現した。
…………ようやくお目覚めか、この寝ぼすけ精霊。
「ふわぁぁ、よく寝たー」
案の定、あくびしながら、目覚めたばかりのそいつは間抜けな声を上げた。
それに俺はじろりとそいつを見据え、はぁ、と溜息をついた。
「おはよう、寝ぼすけ君」
「……あ、おはよー、ますたー」
俺の言葉に、そいつ……基、メルクリウスはひょいっと手をあげて、にっこりと笑った。
まったく、お前がいなかった間、結構大変だったんだぞ。
そんな文句が頭をよぎっていくが、まぁお目覚め早々俺の小言なんか聞きたくないだろう。
あとでたっぷり、こき使ってやるからなと、内心でほくそ笑みながら、俺は文句を腹の底へとしまい込んだのだった。
「おはよー、メル君」
「あ、おはよー、シーちゃん。少しは強くなったー?」
「どうかなー」
そんな俺の魂胆なんか知りもせず、目覚めたばかりのメルはシーと他愛のない会話をしている。その様子を眺めながら、俺は再び海に倒れ込んだ。
ふぅ、これでようやく元通りか。
明日から、またシーは訓練に励んでくれるだろうか。
まぁ、今日は一日フルで遊んだんだから、明日から頑張って貰わないとな。
そんな事を考えながら、俺は目を閉じた。
ざざん、ざざんと、優しい音色が絶えず、俺達の間をすり抜けていく。
その音を聞きながら、ゆらゆら、ゆらゆらと、たゆたう水面を感じていた。
優しい海に抱かれて、俺は小さく溜息をついたのだった。
























































落ちをつけてみた(ぁ



お目汚し注意警報発令なのだ(`・ω・´)ノ

















初めての海は……






くらげって、どうやって刺すんだろ……(ぁ


ふ、背景など描けるかーーーーーーーーヾ(`Д´*)ノ



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